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ヒトだけが立って生活できる素質を受け継いできます。しかし、その練習をする1才前後に、もし狼に育てられて、這い回って生活をしてしまうと、筋肉をうまく使うことができず、やがて骨格もかわって、もはや立てなくなってしまいます。いくら遺伝的情報を受け継いでも、環境からの刺激がないと、それは発現されないのです。
(十分な量)
はじめはふらふらと立ち上がり、やがてヨチヨチ歩きを始めます。4才頃までは十分に練習をして、身構えたり踏ん張ったりしっかり身体を支えることを身に付けることができます。これが自然に身につかないと、背筋を伸ばして身体を支えたり、逆上がりなど自分の身体を持ち上げたりすることもうまく覚えられません。

むし歯を例に、ちょっと考えてみませんか?

「むし歯の治療をいつが良いでしょうか?」という質問と、「むし歯にしない様にするにはどうすれば良いでしょうか?」という質問では、答が違ってきます。皆さんは、どちらの質問が賢明だと思いますか。
むし歯を治療して治ったと思っている人達は、その歯がまたむし歯になったり、今度は隣の歯がむし歯になったりすることが度々あります。症状を治しただけで、原因が必ずしも治されていないからです。
一方むし歯の原因を理解し、歯の交換期にうまくむし歯を予防できた人達は、その効果をほぼ一生持続します。其の様にして、子供の口の中にほとんどむし歯がない国が世界中には沢山あります。
原因があってむし歯になりますから、その原因の解決が図れると、結果が違ってくるのです。あなたは、むし歯になってから治しますか。それともむし歯にならない様にしますか?

予防と治療の違い

むし歯を例に、考えてみましょう。
むし歯になってから、保険証持参で、仕方なしに通院しても、一応治ります。原因を治したわけではないですから、数年後にまた再発したり、今度は隣の歯がむし歯になったりすることも度々です。病気にしてからの治療費は際限がありません。
むし歯にならない様にするには、原因を考え、場合によっては長期にわたって条件を調えていかなければなりません。萌出仕立ての歯は、再石灰化が不十分ですので、フッ化物を応用して早く硬くしてしまう方法があります。むし歯の原因はその対応を理解し、わずかですが将来への投資(例えばフッ素洗口は一年間に千円ちょっとの費用)が必要ですが、それ以上に、理解と継続の努力がいります。

フッ化物をうまく利用して硬くした歯は、当たり前の生活を続ける限り、効果は一生期待できます。治療の難しい歯と歯の間のむし歯や歯と歯ぐきの境目のむし歯にはとっても有効な方法です。永久歯が萌出してきて、硬くできるまで、年長〜小学校〜中学校の10年間続けても、個人で行っても10年で仮に1万1,000円として、これは高いですか?安いですか?ただし、理解や努力がいります。お金を出してすむことではありません。(園や学校単位でフッ素洗口ができると、もっと安価に、そして忘れることなく続けることが可能です。)

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